ATerコラム

2025.02.06

FA

公称応力と真応力

棒状の物を、棒の長手方向に、引張ったり圧縮したりした時に、その力を棒の断面積で割ったものを、機械工学では応力(おうりょく)と言います。一般的な圧力と同じ意味です。さて棒状の物を引張ると棒は僅かでも伸びます。伸びるということは断面積が減る事を意味します。この時、加えた力を、力を加える前の初期状態の断面積で割ったものを公称応力または単に応力と呼び、加えた力を、徐々に減りつつある断面積で割ったものを、真応力と呼びます。いわゆる応力-ひずみ線図は、伸びが小さい範囲では、公称応力と真応力はほぼ同じですが、伸びが大きくなるにつれて、公称応力よりも真応力の方が高くなっていきます。