層流と乱流
水を代表とする流体の状態には「層流」と「乱流」があります。層流とは、ある位置において、時間が経過しても流速や流れの向きが変わらない流れを意味し、乱流とは、時間の経過と共に流速や流れの向きが変化する流れを意味します。例えば水道の蛇口で、少量の水を流している時には、水は一定の曲線に沿って流れ、音もなく、一見流れているのかどうか分からないくらい静かになります。これが層流です。一方で蛇口を全開にすると、層流の様な一定の曲線は無くなり、水が飛び散る様な流れ方をします。これが乱流です。流れが層流になるか乱流になるかは、レイノルズ数という指数を計算することによって、机上で分かります。一般的な傾向として、流れが遅いと層流、速いと乱流になります。機械設計においては、乱流になると、管と流体との間の抵抗が著しく高くなったり騒音や管の損傷の原因になったりするので、層流になる様に設計します。