強度ボルトはM6以上
私が大学生だったころ、機械設計が専門の先生に「強度ボルトにはM6以上を使用すること」と教わった経験があります。強度ボルトとは、ボルトの破断力の半分程度の大きな力を受けるボルト。M6とはネジの呼び径で、外径が約6mmであるネジを意味します。M6よりも一段階細いネジには、広く使われている物でM4がありますが、この先生の教えによると、更に掘り下げて言えば「ネジの見た目の太さでM4を選んだ場合だけでなく、ボルトの強度計算をした結果、M4で大丈夫だったとしても、強度ボルトにはM6以上を使用すること」ということでした。理由としては、やや専門的になりますが、ボルトの強度計算の基準なるネジの有効断面積が、M4はM6の半分以下であり、見た目以上にM4が弱い事、更にはM4だと安全率が高くても、絶対強度が小さく、予期せぬ衝撃荷重に耐えられない事が、挙げられると思います。30年前のこの教えは、どのテキストにも載ってはいませんが、今でも私の強度設計の指針になっています。