2026.02.05
電圧集中 発火の恐れも。
今回は「電圧集中」について解説します。電圧集中という言葉は、電気分野では様々な意味で使用されますが、今回は、電線の一部が細くなる事で発生する電圧集中について述べます。図1の様に、仮に10Ω(オーム)の電線に100V(ボルト)の電圧が掛かっているとします。この時オームの法則により、流れる電流は、100V÷10Ω=10A(アンペア)、発生熱量はワットの法則により100V×10A=1000W(ワット)になります。

ここで図2の様に、損傷により電線全体の10%の部分が、1/10の断面積になったとします(微小体積のため、電線の太い部分は長さが変わらないとします)。この時電線全体の抵抗は、太い部分が図3に示す通り10Ω、細い部分が図4に示す通り10Ωとなり、全体として20Ωになります(図2の右側)。この時に電線全体に流れる電流は、100V÷20Ω=5Aとなり、電線の僅か10%の部分が1/10に細くなっただけで、流れる電流が10Aから5Aと1/2になることが分かります。ここで図4の通り、細い部分に加わる電圧は、5A×10Ω=50Vで、全体の電圧100Vの半分もの電圧が、細い部分に加わります。これが電圧集中です。細い部分の発生熱量は50V×5A=250Wで、電線全体の10%の部分に250Wもの熱が発生し、ごく狭い部分での発熱により電線が高温になり、場合によっては発火の原因になったりします。
