ATerコラム

2025.10.23

PowerAutomate IT

Power AutomateでメールをSharePointのフォルダにコピーする

Outlookに受信したメールについて、部署内やチームでの共有のため集約保管・共有し、後段の作業に進むという状況があるかと思います。

そのような場合に、役立つと思われるPower Automateフローのアクションをご紹介したいと思います。

 

Outlookに着信したメールは、「.eml」という拡張子のファイルで取り扱うことができます。

フローの概要は

①条件に合致したメールの着信時にフローがスタートする(トリガ)

②①でキャッチされたメールを取り出す

③②で取り出したメールをSharePointのフォルダに格納する

④フォルダにメールが格納されたことをトリガに、関係者に通知する

となります。

 

詳細は以下のようになります。

①で使用するコネクタはOutlook、アクションは「新しいメールが届いたとき(V3)」です。

このアクションにて、着信したメールをフィルターする条件例として

・送信者のメールアドレス(差出人)

・宛先のメールアドレス(宛先)

・表題に含まれる文字列(件名フィルター)

などをパラメータに設定します。

また、添付ファイルを含めて取り出したい場合は「添付ファイルを含める」を「はい」にしておきます。

 

②で使用するコネクタは同様にOutlook、アクションは「メールのエクスポート(V2)」です。

パラメーターの「メッセージID」に①のアクションで取得されたメールIDを設定します。

 

③で使用するコネクタはSharePoint、アクションは「ファイルの作成」です。

このアクションで、「.eml」ファイルとして②でエクスポートされたメールをSharePointの指定フォルダに

格納します。

パラメーターの「Site Address」および「Folder Path」に対し、保存したいサイトとフォルダを選択して設定します。

つづいて、「File Name」パラメーターには件名+拡張子「.eml」というファイル名になるようにしますが、

件名部分は①のアクションで取得できている「件名」を選択し、つづいて直接パラメーター欄に「.eml」とタイプします。

さらに、「File Content」パラメーターには同様に①のアクションで取得されている「本文」を設定します。

 

④さいごに、メールを送信するアクションを追加します。

使用するコネクタはOutlook、アクションは「メールの送信(V2)」です。

宛先パラメーターには通知したい方のメールアドレス、件名パラメーターは任意に設定します。

工夫として、本文に

・どのようなメールが①~③でSharePointに格納されたのかがわかるように①で取得できている「件名」

・メール通知を受け取った人がアクセスしやすいよう、③で指定しているフォルダへのURLリンク

を追加しておくと便利と思います。

 

シンプルなものではありますが、上記でOutlookに届いたメールをShare Pointのフォルダに格納でき、その

通知を受け取ることができるようになります。

 

なお、①と②の間に、「ある特定の送信元からのみ」とするなど、受信したメールの条件を判断する

アクションを追加することで、SharePointに格納するメールを絞り込むことができます。

こちらの方法はまた別の投稿で記載したいと思います。

 

Satoru Moriki